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ブラジルの伊藤さんと考える「農業」 [農村だより]

 11月25日木曜日夕方

 今日、エアメールでブラジルの伊藤さんから「TPP」に関するご意見を頂きました。

 海外から日本を見る視点において、TPPへの参加の流れは必然ですね。そうしな

 いと、日本は経済的な活動において孤立してしまいます。その通りだと思います。

 関税をゼロにして、輸出入を行なうとどうなるか。

 メリットとデメリットの見合いで、国益に叶うことなのかどうか。

 各産業分野ごとに利害が対立する所です。

 最大の損害を被るのが「農業分野」と言われていますが、どうでしょうか。

 状況を冷静に分析すれば、農業分野で壊滅的な打撃を受けるとは言えないのでは

 ないかと思います。

 海外へ日本食が広まる流れに乗って、米などの日本食材が輸出されるようになれば

 それはそれで面白いことですが、ことはそんなに簡単な構図になりません。

 牛肉やチーズ、バターなどの畜産分野においては、輸入品の圧力はかなり高まるの

 でしょうが、「米」はそうならないだろうと思います。

 なぜなら、日本人の「舌」が受け付けないからです。

 それは、平成5年の大凶作の年に緊急輸入した外米の「その後」を見ればわかります。

 そして、アジア各国の経済成長による、生活水準の向上は、食糧生産の余剰を外国

 に売り飛ばす余裕を失いつつあります。

 むしろ、食糧は「争奪戦」の様相を見せ始めているのですから、一層事態は深刻です。

 私が問題だと思うのは、農業分野で繰り広げられている「保護をめぐる」既得権争いが、

 農村の実態とかけ離れた「虚構」である、という点です。

 もう日本の稲作農業は構造的に破綻しているのですから、政府が真剣に対策を打たな

 ければならないのは、「食糧の安定確保」です。
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